ニキビ跡の治療法

【ケミカルピーリングのすべて】ニキビ跡に効果はある?詳しく調べた結果…

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美容外科クリニックや美容皮膚科で、ニキビ跡やエイジングケアに対して行われる治療の中に『ケミカルピーリング』があります。

 

ケミカルピーリングって、レーザー治療よりも料金が安くて気軽にできるイメージがありませんか?しかし、ケミカルピーリングは皮膚がんの原因になるとか、皮膚が薄くなってビニール肌になってしまうという噂もあり、安全なのか心配になります。

 

そんなケミカルピーリングについて、皮膚科ドクターの意見や論文にまとめられた研究結果から最新の情報をまとめ、ケミカルピーリングははたしてニキビ跡の治療に効果的なのかお伝えします。

 

 

ケミカルピーリングとは?

ケミカルピーリング ニキビ跡

 

そもそもケミカルピーリングとはどういった治療なのかといいますと、日本皮膚科学会雑誌に載った吉村浩太郎先生のケミカルピーリングの論文によれば、

「ケミカルピーリングは皮膚を表面から化学的に融解し、その後の創傷治療やそれに伴う炎症反応によって皮膚の再生を促す治療であり、主に皮膚の美容的改善を目的としたskin resurfacingの一手法である」とあります。

 

つまり、簡単に言いますと、ケミカルピーリングは様々な薬剤を使い皮膚表面を溶かして、新しい皮膚を再生させて皮膚の状態をきれいにするんですね。

 

しかし、同じ論文の中で「作用メカニズムに対する基礎的研究は遅れていて、未解明のことが多い」ともされています。

 

単純に考えれば、化学薬品をコントロールして皮膚を必要なだけ溶かし、皮膚の再生を促してきれいにするんですが、その作用の中で科学的に解明されていないことがあるということです。

 

そのため、ケミカルピーリングが欧米から日本に導入されてから、腫れや炎症などの被害の相談が国民生活センターに多数報告されるようになりました。

 

それを踏まえ、厚生省により2000年6月に「ケミカルピーリングは業として行われれば医業に該当する」と明言されています。

 

 

ケミカルピーリングの安全性

ケミカルピーリング 安全性

 

ケミカルピーリングは化学薬品で皮膚を溶かすことから、腫れや炎症、皮膚が薄くなってしまうという危険性が言われています。

 

一時期、40歳を過ぎても美しい肌を維持しているとして有名な平子理沙さんが、ケミカルピーリングのしすぎでビニール肌になったという噂もありましたが…。(ビニール肌とは、肌がまるでビニールの材質でできたようにツッパってテカテカしている状態の肌を言うみたいです。)

 

ケミカルピーリングは、皮膚を溶かすのに使われる薬剤とその使用方法が常に研究されていて、安全性は日進月歩で上がっているのは確かなようです。

 

しかし、残念なことに施術するドクターの経験値にかかる部分が大きいようで、様々な皮膚科や美容外科クリニックのホームページを見ると、一般的な皮膚科のドクターの中には「皮膚が薄くなるからケミカルピーリングはしないほうがいい」という方がいる反面、美容系のドクターには「ケミカルピーリングに関しては我々の方が技術は上で、経験もあるから大丈夫!」というスタンスの方がいたりします。

 

つまり、ドクターの中でもケミカルピーリングに対する安全性の見解が賛否両論あるということですね。また、使用する薬剤によっても安全性に違いがあります。

 

エステティックサロンは安全?

エステサロンでは美容目的でケミカルピーリングを行っています。

 

ニキビ跡の場合は皮膚科や美容外科クリニックでの施行になりますので、エステサロンは関係ありませんが、肌のシミ取りやエイジングケアで気になる方は読んで下さいね。(*^_^*)

 

公益社団法人日本皮膚科学会のガイドラインによると、基本的理念として「ケミカルピーリングは、皮膚科診療技術を十分に修得した皮膚科専門医ないしそれと同等の技術・知識を有する医師の十分な管理下に行われるべき行為である」と記載されています。

 

しかし、厚生労働省の研究班の報告では、ケミカルピーリングに使用する薬剤が「グリコール酸でpH3.0以上、濃度10%以下」であれば、エステティックサロンでも用いて良いのではないか、とされていて、「法的には問題ないけれど…」という感じで、法がまだ整備されていないようです。

 

つまり、エステサロンでのケミカルピーリングは、医師でも無い者が薬剤の安全な種類と量をきちんと管理し、使用できるかが問題なので、もしエステティックサロンでケミカルピーリングをする場合は、皮膚科専門医に事前に相談することが推奨されます。

 

ケミカルピーリングは皮膚がんになる!?

ケミカルピーリングは、薬品を使って表皮を剥いでしまう治療法なので、その状態で紫外線を浴びると肌のバリア機能が機能しなくて皮膚がんになる…といった噂がありますが本当でしょうか?

 

これは、ケミカルピーリングについてあまり知られてなかった頃の噂程度の話で、今はケミカルピーリングは皮膚がんを予防する効果があるという研究結果が出ています。

 

これは神戸大学による実験で得た結果で、グルコール酸、サリチル酸、トリクルロ酢酸ピーリングは皮膚がんを予防する効果があることがわかりました。

こちらの論文で検証されています。「Effect of chemical peeling on photocarcinogenesis」(The Journal of Dermatology Volume 37, Issue 10, pages 864?872, October 2010)

 

 

 

ケミカルピーリングに使う薬剤

ケミカルピーリング 薬剤

 

ケミカルピーリングで使用する薬剤には以下のような種類があります。

  • グリコール酸
  • サリチル酸(マクロゴール基剤、エタノール基剤)
  • トリクロロ酢酸(TCA)
  • その他(乳酸、ベーカーゴードン液、フェノール)

この中では、グリコール酸が最も肌に優しく安全に使用できるので、ケミカルピーリングに使っている施設が多いです。

 

これらの薬剤を目的や皮膚の状態を見て、薬剤の濃度を変えたり、数種類の薬剤を組み合わせて使用します。

 

ニキビ跡に効果がある薬剤は?

ケミカルピーリングに使用される薬剤の中で、ニキビ跡に効果が期待できる薬剤はどれでしょうか?

 

実はニキビ治療に用いられるケミカルピーリングは医学的な裏付けが乏しいとされてきました。

 

しかし、久留米大学を中心としたグループが発表した論文『サリチル酸マクロゴールピーリングによる尋常性ざ瘡の治療効果』の中で、「サリチル酸マクロゴールピーリングは、コメド(白ニキビ)にも、炎症性ニキビ(赤ニキビ)にも有効だった」と結論づけられています。

 

ようやく医学的に研究が進んできたといったところですね。

 

ただ、この後に説明しますが、ケミカルピーリングはニキビが終わった後のニキビ跡に対して効果があるのかは疑問な部分も多いようです。

 

 

ニキビ跡に効果はある?

ニキビ跡 ピーリング

 

日本皮膚科学会のガイドラインによりますと、ケミカルピーリングはニキビに対して次のような効果が期待できます。

  • ケミカルピーリングは、角質を薄く剥がすことで皮膚のいろいろな再生機構が働き、新しい肌の再生が期待できます。
  • 浅い皮膚のピーリングで毛穴をつまらせている角質が取り除かれ毛穴が開通されるので、炎症しているニキビの排膿が促されて治癒が早くなります。

ピーリングをすることで、皮膚の状態もニキビができにくくなりますので、現在、ニキビに困っている場合の治療と予防に効果が期待できるということですね。

 

が、残念ながらニキビ跡には効果が認められていません…。

 

ただし、表皮内に蓄積されたメラニン色素はピーリングによる表皮の再生で上行し、古い角質として剥がれますので、ニキビ跡の黒ずみなどはケミカルピーリングにより改善されます。

 

凸型ニキビ跡や凹型ニキビ跡、いわゆるニキビのデコボコ肌は、ケミカルピーリングでの改善は期待できません。

 

ピーリングする回数は?

ニキビに対してケミカルピーリングで治療する場合、中等度にニキビで約6回、重症なら約10回の施行が必要になってきます。

 

ケミカルピーリングを1回行うと皮膚の角質が剥がれた状態のため、ニキビの膿は自然に排出される状態で皮脂の分泌もスムーズになるので、ニキビができにくい肌になります。

 

最初は約2週間に1回の割合でケミカルピーリングを行い、自然にニキビができにくくなっていくので、間隔は長くなっていきます。

 

もちろん、個人差がありますので一概には言えませんが、通常は回数を重ねるごとにニキビは改善していくことが多いようです。

 

ニキビ跡では、色素沈着の黒ずみなどに対しては、ケミカルピーリングで浅く角質を剥いだだけではすぐに黒ずみを取ることはできません。

 

少しずつメラニン色素が表層に上がってくるので、回数を重ねるといっても数カ月から数年単位の期間がかかることが多いとされています。

 

なので、すぐに効果を得るなら他の方法との併用が必要になってきます。(個人差はあります。)

 

 

ケミカルピーリングの料金は?

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ケミカルピーリングは保険診療外の治療になりますので、各施設で料金が設定されています。

 

全国的に有名な大手美容外科クリニックでの料金を参考に載せておきます。

高須クリニック(顔ケミカルピーリング・グリコール酸) 15,000円(税抜き)
湘南美容外科(サリチル酸マクロゴール) 4,860円(税込み)~
共立美容外科 10,800円(税込み)~

(2016年12月の情報です)
それぞれのクリニックで、回数や範囲によって料金システムが違いますので、詳しくはお問い合わせくださいね。

 

 

まとめ

結論から言いますと、ケミカルピーリングは現在進行中のニキビの改善やニキビ予防には効果があるとわかりました。

 

しかし、"ニキビ跡"に対しては、ケミカルピーリングを数回行うことでのメラニン色素抜きしか効果を発揮できなさそうですね。凸凹型ニキビ跡やクレーター肌を改善させる方法ではなさそうです。

 

ケミカルピーリングは…

  • 現在進行中のニキビ治療と、ニキビ予防に効果が期待できる。
  • ニキビ跡では、色素沈着にだけ効果が期待できる。

ということですね。

 

この記事は、以下の論文や文章を参考にさせていただきました。

日本皮膚科学会雑誌『ケミカルピーリング』吉村浩太郎
美容外科・美容皮膚科青い鳥『最新論文の紹介~サリチル酸マクロゴールピーリング~』
五本木クリニック 美容皮膚科『美肌治療の基本「ケミカルピーリング」は「皮膚がんの治療」にも効果があるんだって!!』

 

 

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。(*^_^*)

 

 

 

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